だいたいいつも上機嫌

教育とか仕事とかマネージメントとかサーバントリーダーシップとか。

人間の脳とバグとの付き合い方

ちょっと前に、どこかで

「人間の脳は度重なる仕様変更で非常にバグが多いシステム」だというような話を聞きました。

 

非常に気になっていて調べてみると

デイビット・J・リンデン

という方の著書に、そのような内容のものがあるようです

 

http://www.fben.jp/bookcolumn/2010/02/post_2429.html

 

「つぎはぎだらけの脳と心」や「脳はいいかげんにできている」という著書があって、まだ読んでいないので今度読んでみようと思っているのですが

 

リンクを貼った先の、福岡弁護士会のページの記載を見ると(弁護士の方が読んだ感想なんですかね)

「我々が日頃抱く感情、知覚、我々の取る行動などは、かなりの部分、脳が非効率なつくりになっていることから生じている。」

とあり、非常に興味をそそられます。

 

日々生活するなかで、何故自分の感情はこんなにも動くのだろうとか、この余計な思考は何故生まれてくるのだろうとか感じることがやはりあって

それを脳の成り立ち…人が進化するなかで、その場しのぎ・間に合わせでできあがっていった人の脳の非合理性によるものだと理解することは、どこか救いでもあると感じました。

 

例えば、

十分評価されていて重要なミッションも任されていると頭では理解しているのに、さらに重要なポストを任されている人は他にいると不安に感じてしまったり

目標が達成できなかった時に、必要以上に自分を卑下してしまったり

目標が達成できても、もっとできたはずと自分を評価してあげられなかったり

冷静に考えれば余計な感情と思えてしまうこれらのような感情の発露を、能力・個性・努力などの不足だとかではなく、そもそも誰の脳においても発生するバグの1つと考えることで

「仕方のないこと」と受け流すことができると、ちょっと楽だったりするのではないかなと。

 

 

人間の脳が様々なバグ発生のリスクを負いながら動いているとするなら、それを知った上で脳と付き合った方がメリットが大きいというか

幸せに生きられるのではないかというのも思います。

 

つまりバグの発生しにくい環境をつくるとか、バグが発生してもそれをカバーできる環境をつくるとかそういった事です

 

 過度のプレッシャーだとか、孤独な環境とか、あまりにも高い負荷だとか、そういった環境では脳のバグも起きやすくなるのではないかというのは、なんとなく想像できますが

こと事業などの成長の為には、高い目標やある程度の負荷というのは必要不可欠なので

同時に励まし合える仲間とか、認められていると信じられる環境とか、必要とされているという実感とか

「カバーできる環境」を作っておくと、やはりそうでない場合よりも楽にやれるのではないかなと思ったりするのです。