ただ話を聞く、ということの効能
ものすごく悩んでいたはずなのに、人に話しているうちに大したことがないと思えるようになり、気持ちが楽になる。
誰でも覚えがあるこんな現象にも、名前がついているそうです。
「カタルシス効果」と言うとのこと
もともとカタルシスというのはアリストテレスが演劇学用語として使ったのがはじまりで、「悲劇が観客の心に怖れ(ポボス)と憐れみ(エレオス)の感情を呼び起こすことで精神を浄化する効果」というものだったようなのですが
http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/10minnw/036katharsis.html
その後精神分析学のフロイトがヒステリーの治療において「悲惨な話を聞いて泣く行為」を併用し、その除反応を「カタルシス」と呼んだ、ということらしいです。
「カタルシス効果」は、
苦しい感情を表現することでその苦痛が解消する効果
というようなもののようで、精神分析の用語として用いられているとのこと
カウンセリングなんかで、この効果を用いるみたいなんですが、カウンセラーはまずクライエントの話をただ聞いているんだとか。
アドバイスとかしないんですね。なんかお金払ってカウンセリング行って、ただ話を聞くしかしてくれないって、それでいいの?とか思うかもしれませんが、それが大事なんだそうです。
ただ黙って自分の話を聞いてくれる存在って、よくよく考えてみるとなかなかいないものなので、貴重かもしれないですね。
また、自分で声に出して話しているうちに、考えていることが整理されていくということもあると思うので、やはり話をするというのは大事なんだなと思います。
チームで何かを行うときに、チーム内に自分の話をちゃんと聞いてくれる人がいるかというのは、結構安心感に影響するのではないかと思うので
話を聞いてくれる人、というのはチームに必ず必要なんだろうなと思います
リーダーやマネージャーがまずやるべきなのは、メンバー全員の話をしっかり聞くところからなのかもしれません。
チームにいる人たちが安心して、高いパフォーマンスを出してくれないと、チームのアウトプットも質が下がってしまうと思いますし
時間がない、とないがしろにせずにしっかり話を聞く時間を取らないといけないのではないかなと。
その為にもまずは、チームが話をしやすい環境である事が大事なので
適度に雑談をしてみたり、お互いの事を知る機会を作ったり、発言に対して否定が出てこないような雰囲気作りをしたり
そういった地固めが思っている以上に大事だったりするんじゃないでしょうか。
無駄だと思って切り捨てたものに、大事なものが含まれていたりというのは、人生においてもあるあるですしねw